あなたの暮らす文化圏では、同い年の人と年上の人に話しかけるとき、同じ言葉遣いをしますか?
フランス語では、人に話しかけるとき、その人との関係によって、2つの言い方を用います。友人や親しい(気取る必要のない)関係にある人には、« tu »を用います。(Quel âge as-tu ?Comment t’appelles-tu ?D’où viens-tu ?)« tu »は、知り合いでもそうでなくても、同い年あるいは自分より年下の人に用います(知り合いでないときは、その人が概ね20歳以下の場合)。また、年上の家族や親戚、同僚、あるいは年上であっても、« tu »で呼んで欲しいと言われた場合には、« tu »が使われます。
自分より年上の人や上司に対して、あるいは店や役所など公の場で、初めて話しかけるような場合には、丁寧さを表す複数形 « vous » を用います。(Quel âge vez-vous ?Comment vous appelez-vous?)
仕事の場では、たとえ同年代であっても、最初のうちはお互いに« vous »を使います。
注意!この礼儀上の規則は、すべてのフランス語圏の国で必ずしも守られているわけではありません。ケベックやアフリカでは、比較的tuを用いて話すことが多いです。アフリカの文化では、tuを用いることは、話している相手のことを他人ではなく友人と思っていることの証になっているからです。それに対して、ベルギーやフランスでは、一般的にはvousが使われています。